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月灯物語 第15話 前編 とよ美さん、貴方は独りじゃない。

「ねぇ、待ってよ」

「ねぇってば…」

「あれ、みんな…」


「…どこ?どこにいったの…」



大人になってからは、

お互いが傷つかずに済むような距離を保つような人間関係づくりをして来た。


いつのまにか、独りに。

ううん。望んでいたのかもしれない。


ずっと前から。

そう、ずっと前から…。














とよ美です

私は只今、禁忌の祭壇に向かっている途中です。

そう、ここはビクトリアアイランド、最後の秘境と呼ばれる

メイプル月灯物語 スリーピーウッドa

『スリーピーウッド』

過去、何人もの名立たる冒険者たちがこの迷宮の奥深くに眠ると言われる財宝を探しにやってきた。

しかし、未だに財宝を持ち帰ってきた者はいない。

ましてや、無事に返ってきた者がいないのである。

いまや、誰も近づく者がおらず、名のとおり「眠れる森」として息を潜めている。

時々、腕に自信のある冒険者がこの森を訪れては、森のさらに奥にあると言われる

スリーピーウッドの「神殿」へ歩を進める。

彼らは財宝が目的ではなく、自身の力を証明するため

神殿の主である、邪の化身「バルログ」の角を持ち帰るというのだ。

勿論、その角は一度も陽の光を浴びたことはない。





はぁ…

ここはどこなのかしら…

ていうか、

前のお話から1ヶ月も経ってるのにさ…

どんだけ放置してんのよ。

しっかりしなさいよね!管理人!ヽ(`Д´)ノ



ジメジメしててやだなあ。

たしかこのスリーピーウッドの奥にある「禁忌の祭壇」っていうところの次元の亀裂を閉じてくるのが、私の3次転職試験の1次課題。

けどハインズ様が言うにはそこには「エレメント」っていう魔物がいて…

その魔物を倒せば次元の亀裂を閉じることができるっていう話だったんだけど…

もっと詳しく行き方を教えてもらえば良かった( ・´ω・`)


けどそんなことよりも私の心の中にあるこの高鳴っていく感じはたぶん…

もしかしたらその次元の亀裂が、元の世界に帰ることのできる鍵になっているかもしれないっていう期待かもしれない。


そんなことを考えながらも私は、薄暗くジメジメとしたこの洞窟をただひたすらに進む。

メイプル月灯物語90a

先は長いみたいです。

ただ不思議です。

暗くて気味の悪いところなのに何故か懐かしい気持ちになるの…

昔の思い出がゆっくりとフラッシュバックしてくるの

そう、まだ私が小さい頃のことも。

中学生のころのことも。

高校生の時のこと。

大学生の時のことも。

そしてこの間まで私がいた元の世界にいた時のことも。


それもボヤッとしながらも鮮明に私の頭の中に、初めてお酒を飲んだ時のあの余韻のごとく居座り続ける。

けど…どの頃の私も、思い出すのは私が一人の思い出だけ。

そう、思い出の中に出てくるのは、私一人。

誰も出てこない。

まるで、その頃の世界の中には私しか存在していないような心地にすら思えてくる。

でもよく考えて見ればそうだったのかもしれない。

いつだって、私は一人だった。

一人のほうが気楽だなんて虚勢を張っていたころもあったけど、実家を離れ、大都会の真ん中にたった一人で生活すると、

誰かを頼りたくなる。

でもそんな人はいない。


なんで私はさっきまで次元の亀裂が元の世界に帰えれることの鍵になることを喜んでいたんだろう。

むしろ、ここにいたほうが気楽なんじゃないかな。

この世界には私と話してくれる人がいる。

私と笑ってくれる人がいる。







けど、ふっと私は正気に戻る。

気づくと洞窟を抜けていた。

かすかながらも陽の光が届いてるみたい。

どうやら、洞窟の中の邪悪な空気が私に嫌なことを思い出させただけなのかもしれない。

メイプル月灯物語91b

そして、そんなかすかに陽の光が届くところにいたのは…

気付いた狩人らしき人と、足のない人。いや、きっと正確に言うなら幽霊?(´・ω・`)


とよ美「えっと、こんにちは~( ・´ω・`)」


亡霊「…」


狩人「…ゲプ。」


とよ美「あのー、お聞きしたいことがあるんですけど?(´・ω・`)」


亡霊「…」


狩人「…もうダメ…、た、…た…」


とよ美「え? どうかしたんですか?( ・´ω・`)」


とよ美「ま、まさか、モンスターにやられたんですね(´;ω;`)」


狩人「…た…食べれない…」


ブフッ∵(´ε(○=(゚∀゚ )


とよ美「あのう、幽霊さん…?狩人さんはあぁいう状態なんで、教えてもらいたいことがあるんですけど…」


亡霊「…なんで私が見えるのだ( ´゚д゚)私は透けてるはずなのに…」


とよ美「この世に未練たらたらだからじゃないですか?(´・ω・`)成仏できなかったんですね。でも逝く前に、禁忌の祭壇への行き方教えてくださいな」


亡霊「…最近の若いのは口の聞き方がなっておらんの…」


とよ美「…教えていただけませんか?(ー_ー)」


亡霊「結構。結構。祭壇は、この扉をくぐり、神殿のさらに奥。一番奥にあるのが『禁忌の祭壇』じゃ。」


とよ美「へえ。この先で合ってるんですね。ありがとう!」


亡霊「少し待たれよ。お主、なぜあのような空気が悪いところへ行く?」


とよ美「それは…禁忌の祭壇にできた次元の亀裂を閉じて来いとハインズ様が…」


亡霊「ハインズがか。それも次元の亀裂か。ホッホホ。」


とよ美「な、なにか知ってるんですか?( ・`ω・´)」


亡霊「ハインズの使いの者よ。気をつけよ。それも、お主のような心が不安定な者は特にじゃ。」


とよ美「え?」


亡霊「よいか。中にいる生命であってはいけないものの声に耳を傾けてはならぬぞ。」


とよ美「それって、エレメントのことですか?」


亡霊「ハインズはそう呼んでおるのか。あれは人の心のちょっとした隙間にでも浸け込むやっかいな類のものじゃ。」


亡霊「いいか、使いの者よ。決して、自分を忘れるな。自分を見失うでないぞ。」


とよ美「は、はい( ・`ω・´)」







幽霊のおじさんはあぁ言ってたけど、どういう事なんだろう…

でも今はとにかく禁忌の祭壇へ急がなくちゃ。

たしか、3次転職官のロベイラさんは夕方までには1次試験をパスしてこいって言ってたから(ー_ー)

メイプル月灯物語92a

にしても…

ここの神殿ってボロボロ…

昔きっとどこかの王様とかが住んでたところだよね。

なんで今はこんな地下深くに眠ってるんだろう…。

ムーじゃあるまいし…(´・ω・`)

うーん。

謎多きダンジョンだね。

ん…

このいやな感じ…さっき洞窟で感じたやつと一緒だ…

なに。これ。

足が重たい。体が重たい。頭がひどく痛む…。

幽霊のおじさんが言ってた空気が悪いってこのことだったんだ…。

でも私は早くこの先の亀裂を閉じなきゃいけないの。


あ、あれは…?

メイプル月灯物語93

あった…

確かに亀裂が…空間に出来てる。

なるほど、これは扉にすぎないんだ。

よ、よし。ちょっと怖いけど、さっさと中のエレメントをやっつけなきゃね…。

中は見えないんだ…真っ暗…

ううん。怖くない。怖くない。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。

え、えいっ!


きゃっ…


あれ…?

メイプル月灯物語94a

綺麗な廊下に出た…。

おかしいな…

なんか予想していたところと全然違って逆にホッとしちゃった。

でもよくみると気味の悪い廊下。

と、とりあえず先に進めばいいのかな…。

うん。

あれ、広いとこに出た( ・`ω・´)

なんかさっきのいやな感じがより一層酷いところだ。気をつけなきゃ。

たぶん近くに敵がいる。

でも、いくら見回してもそれらしいものはいないし…。

気配もしない…。

ただ感じるのは、私の昔を思い出させるあの感じ。

たった一人の私の思い出。私しかいない世界の私の思い出。

たぶんこれは思い出なんていう良いものじゃない。

ただの一人の記憶。

私の一人ぼっちの記憶。


違うことに気を紛らわせようとしても、それを押し退けて私の頭にダイレクトに侵入してくる

一人の記憶。


その時


カタン



とよ美「だ、だれ!?」


????「悩んでいるようじゃな。」


とよ美「え?」


????「この空間は、お主のような者には窮屈かのう。」


とよ美「だれなの!?出てきてよ!」


????「ハハハ。なにもそこまで怯えることはない。それより、お主、一人はいやなのか?」


とよ美「なんなの。私が先に質問したのよ!答えなさいよ!!」


????「お主のよく知っている者じゃ。これでいいだろう。では私の質問だ。なぜ、一人の記憶を拒む?一人は嫌か?」


とよ美「そんなのだれだって嫌に決まってるわ。」


????「そうか。では嫌なのに、帰りたいのかい?『孤独』という世界が待っている元の世界に。」


とよ美「も、戻りたいわ。私は元々そこで生きている人なんだもの!」


????「ホッホホ、しかしお主。ここが少しでも心地良いと思ったことがあるだろう。」


とよ美「な、ないわ!こんなところから私は早く出たいの。今度は私の番よ。いい加減、出てきなさいよ!」


????「良かろう。」


メイプル月灯物語95a


とよ美「!!!!!」


とよ美「な、なんで、ハインズ様がここに?」


ハインズ「お主が心配になっての。様子を見に来たら、案の定ここの空気にやられておるからの。」


とよ美「スミマセン…」


ハインズ「やはり修行が足りなかったのかのう。」


ハインズ様がそう言い切った瞬間に私の目の前に閃光が走った。

そして私は激しい衝撃と共に後方へ飛ばされた。

なんなの…今のは…

ここへ入る前に補助呪文を掛けておいて良かった…。

もしかけていなかったら…

それよりハインズ様は!


とよ美「ハインズ様!大丈夫ですか!!?」


ハインズ様「あぁ。大丈夫だ。それより良く立っていられるね。大人気なく、ちょっと力んでみたんだが。やはり力を抜きすぎていたみたいだよ。」


とよ美「え?どういうことですか?」


ハインズ様「頭の回転がのろいんだな。しかし事前にマジックガードを掛け忘れていなかった準備の良さだけは褒めてあげよう。」


とよ美「ハインズ様…あなた…ハインズ様じゃない。まさか、あなたがエレメント!」


エレメント「気付くのが遅すぎたようだね。ただもう手遅れさ。そのダメージを負った体で何が出来るといえよう。」


とよ美「…」


とよ美「これでもくらえっ!」

メイプル月灯物語96a

とよ美「そんな…」


エレメント「フハハハハ。無駄無駄無駄無駄。ここで貴様も次元をさまよう霊となれ!!!!」


とよ美「そんなのいや!私は諦めない。」


エレメント「ほう。まだそんな魔力残っていたか。どれ、少し遊んでやろうか。ハッハハ」


とよ美「見てなさい…エネルギーボルトっ!」


エレメント「何だ今のは?グリーンピースか?それとも鼻くそか?ブハハハハ」


も、もうダメ…。私には今のエネルギーボルトを打つくらいの魔力しか残っていなかったのに…。

ここまでなのかな…。

元の世界に戻れずじまい。

このメイプルの世界でも結局、中途半端で終わっちゃうのかな…。

そんなの…

そんなのいや…!!!


やるんだったら最後の最後の最後まで私の魔力が底をつくまで闘ってやる!!!


とよ美「諦めない。」


エレメント「おいおい。悪いがもう飽きたぜ。しつこいのは嫌いなんだ。」


くらえ!!!


????「やめておきなさい。それ以上魔力を使うと帰れなくなる。」


とよ美「え・・・だれ?」


エレメント「何をブツブツと。さあ、いくぞ!これで終りにしよう。」


????「伏せておれ。」



バチバチ!!バチバチバチっ!!!!

激しい閃光と、それと一緒に強い力と強い力がぶつかり合う音が鳴り響いた。

え?どういうこと…

いま私の前にいるのは…


????「やはり、しばらく動いてないとなかなか力が入らないわい」

メイプル月灯物語97

とよ美「なんで幽霊のおじさんがここにいるの!?」


亡霊「愚問じゃな。コヤツを倒しに来たんじゃ。別にお主のことなど心配して来たわけではない。」


エレメント「ブッハハハハハ。久しぶりだな。次元の空間にさまよう霊になれなかった哀れな霊よ。」


亡霊「何を申すか。貴様の力で支配する空間が緩すぎてのう。思わずでてきてしまっただけじゃ。」


エレメント「その力に負けて足がなくなったのはどこのどいつかな!グハハハ」


亡霊「おしゃべりが過ぎるようじゃな。」


エレメント「余裕の表れなのだよ'`,、('∀`) '`,、」


亡霊「グ…むぅ…」


いけない…幽霊のおじさんが押されてる…。

私を助けるために来てくれたのに…

私がホントはなんとかしくちゃいけなかったのに…

私が…私が!!


とよ美「んんーっ!!!」


亡霊「よすんじゃ。お主はここを出て行く魔力を残しておかねばならないのじゃ!」


とよ美「いやなの!!!もう一人でいるのはつらいの!!」


とよ美「私の魔力をおじさんにあげるわ!!!えぇぇえい!」


亡霊「ば、馬鹿な真似はす、するんでない!」




私がありったけの魔力を幽霊のおじさんにあげたとき、私は急に視界が霞み、耳が遠くなった。

最後にエレメントの悲鳴が聞こえたような気がする。

そして私は、すぅーっと意識を失った。









気がつくと私は、エリニア魔法図書館の床に寝ていた。

つまりは、ハインズ様のいるところで寝かされていた。


ハインズ「おやおや。お目覚めかのう。」


とよ美「お、おはようございます!!」


ハインズ「ホッホ。そんな無理して起き上がるでない。なんせ丸2日も寝ていたんじゃから。」


とよ美「2日も!?…( ゚д゚)はっ!!!!」


ハインズ「どうしたんじゃ?」


とよ美「幽霊のおじさんは!?私…私…(ノД`) あの時、確か…」


ハインズ「アヤツは無事、成仏しおったよ。ヤツの望みも叶ったわけだしのう。」


とよ美「え…、やっぱり私が…私がいけなかったんだ。゚(゚´Д`゚)゚。」


ハインズ「それは違う。感謝しておったぞ。そうそう伝えておいて欲しいと言われたことがある。」


   亡霊「とよ美よ、お主のおかげでこの世の未練を断ち切れた。礼を言おう。…霊だけに。


とよ美「…おじさん。」


ハインズ「ほれ。これが証票じゃ。『強靭のネックレス』という。3次転職の『力』の証明はこれでパスしたんじゃ。さぁ、早く行かんとロベイラに叱られるぞ。」


とよ美「で、でも私が倒したわけじゃないんですよ…。」


ハインズ「お主が、亡霊のアヤツに力を貸したのだろう。だとしたら、二人で一緒に倒したことにならんかのう?」


とよ美「でも試験は一人で…やるものじゃ…」


ハインズ「だれがそのような縛りを設けた?わしは一言も、一人で次元を亀裂を閉じて来いと言った覚えはないがのう。ホッホホ。さぁ行くが良い。」


私はおそるおそる、その強靭のネックレスを受け取った。

ネックレスに触れたとき一瞬、幽霊のおじさんの気配を感じた気がした。




ありがとう…。




私、絶対3次転職して立派な魔法使いになるから。

おじさんが私を助けたように勇気があって、優しい心を持った魔法使いに。








ハインズ「そうじゃ。アヤツこんなことも言っておった。」


  

  亡霊「とよ美よ、お主は決して一人ではない。わしがお主を気にかけたように、この広い世界じゃ。どこかにお主を気にかけてくれる者がいるはずじゃ。」

  亡霊「“孤独"という痛みを知っているお主だからこそ、他人に優しくできるはずじゃ。」メイプル月灯物語97







月灯物語:第15話「とよ美さん、貴方は独りじゃない。-前編-」の巻おわり。








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こんにちはー!!

終わった-!
なげえよって思った方。ダメです。思ったら負けです。


さて、長編記事を3日連続で挙げていく
『3記事連続アップ』企画ですが第一弾の月灯物語どうだったでしょうか?
14話から1ヶ月以上経ってますから、なんか私も書くのに時間がかかってしまいましたよ。

で。
とよ美さんはまだ3次転職をしていないんです。おはなしの中でね。
「それじゃきりが悪いな」っていうことで…
最後の締めで「前編」っていうのを見逃さなかった方は改めて私が言う必要はありませんが!

15話の後半やっちゃいます。

そして遂に!後半では、3次転職!そして……。


ですが。
明日はツマラナイでしょうが「写真記」挙げさせていただきます( ・`ω・´)
3記事一周したらね、後半も挙げますよ。

では。
また明日もよろしくお願いします。

またね。

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[ 2011/07/16 13:00 ] 月灯物語 | TB(0) | CM(0)

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